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「肢体不自由児・者の美術展」出展者達の横顔

青森県立青森第一高等養護学校

りんご、ねぶた・・・、そして最近では三内丸山遺跡で有名な青森県。ここに「肢体不自由児・者の美術展」において有名な青森県立青森第一高等養護学校があります。この学校は、美術展の、特に「書の部」において、これまでに多くの受賞者を生んでいる常連校の一校です。昨年、NTTデータ ジェトロニクス国際賞に選ばれた江刺家雄基さんもこの学校の卒業生です。

この功績を牽引しているのが、書道選択クラス担当の市川敬子先生です。市川先生の授業では、すでに 今年の美術展出展作品の練習が始まっています。

書道室 イメージ
市川敬子先生 イメージ

市川敬子先生

書道選択クラスの生徒は全校で7名で、1年生クラスと2、3年生クラスに分かれて授業が行われます。1年生クラスでは『1年目のジンクス』という言葉が飛び交う中、筆の動きに神経を集中する生徒達の姿が見られました。この学校では、出展1年目の人が入賞するというジンクスがあるのだそうです。どうりで、生徒達の張り切り具合が違うわけです。中学校の頃から書道を習っている荒木数馬さんは、「太く書いたり払ったり、慎重にやらないと字がつぶれてしまうから、その調節が難しい」と話しながら「心」という字を練習していました。溝江広騎さんは、「書いていると自然に集中できるから」と「無我」という字を今回の題材に。貝森正利さんは、大きな夢も小さな夢もすべてひっくるめて、「夢」という字を選んでいます。「最初はなかなか形が作れなくても、一度赤で直してあげると、次に書く字は見違えるように良くなっているんですよ」と市川先生。

溝江広騎さん イメージ

溝江広騎さん

貝森正利さん イメージ

貝森正利さん

荒木数馬さん イメージ

荒木数馬さん

2、3年生のクラスには、2003年に全国肢体不自由児養護学校長会賞を受賞した大場隆哉さんを始め、佳作賞に入賞した馬場大輔さん、作品を譲って欲しいと言われているほどの腕前を持つ佐藤祥仁さん、重度の麻痺を持ちながらも、迫力のある作品を生み出す福田和さんと、実力派揃いです。麻痺の度合いによって、それぞれ書き方は違いますが、市川先生は「文字の形が間違っていなければそれでよし。整った字を書く事にこだわらず、それぞれの感性で作品を創るように」と指導しています。

大場隆哉さん イメージ

大場隆哉さん

馬場大輔さん イメージ

馬場大輔さん

福田和さん イメージ

福田和さん

「校内から受賞者が出ると、他の生徒のモチベーションが一気に上がります。今まで自信がなくどちらかというと下を向いていた生徒が明るくなり、自分に自信が持てるようになってきます。受賞した生徒に至っては、もう、キラキラ感が全然違うんですよ」。確かにこのクラスの生徒は、書道を心から楽しみ、そして『書』に対する強い意欲を感じさせます。

佐藤祥仁さん イメージ

佐藤祥仁さん

佐藤さんの作品 イメージ

佐藤さんの作品

同じ姿勢で座り、筆に墨を含ませ、それを持ち上げて字を書くということは、障がいを持つ生徒にとって非常に大変な作業なのだそうです。市川先生によると、「健常者が10kgの錘を腕に付けて書くくらい」ということです。中には、一日に3枚書くのがやっと、という生徒もいます。それでも、いい字を書きたい、上手になりたい、という意欲が彼らの腕を動かすのです。そしてまた自分の意欲によって、普段使わない筋肉を動かすことで、リハビリにもなっているそうです。

肢体不自由児・者の展示会の今年の応募締切は9月21日。それまでに100枚以上は書き込むそうです。どのような作品が生まれるのか、今年も期待が膨らみます。

書道教室の壁・これまでの功績 イメージ

書道教室の壁・これまでの功績

校内のいたるところに生徒の作品が イメージ

校内のいたるところに生徒の作品が

青森県立青森第一高等養護学校について

所在地:
青森市西田沢字浜田368
校長:
三浦達男 先生

昭和48年に、青森第一養護学校の高等部として設立。平成6年に現校名に。高等部単独の肢体不自由養護学校で、普通学級、重複学級、訪問学級が設置されており、障がいの状態や学習の進み具合によって、クラスやグループが分かれている。また、遠隔地出身の生徒のための寄宿舎があり、生徒の自立を促すための様々な指導を行っている。また自治会活動も盛んで、休日にはスポーツや釣りなどの同好会活動、納涼祭や舎祭などの行事を通じて他校との交流も活発に行っている。
校訓は「自立・明朗・誠実」。

詳しくは、青森第一高等養護学校のホームページをご覧下さい。

青森県立青森第一高等養護学校 校舎イメージ

青森県立青森第一高等養護学校 寄宿舎イメージ

寄宿舎

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